結婚、夫婦

【式場見学の前に】元プランナーが教える結婚式場選びのコツ①

プロポーズが成功し、いよいよ結婚式の準備…

さて何から始めれば良いのか…

ほとんどの人が初めての状態で右も左も分からないまま人生の中でも3位以内に入る程の大きな買い物を選んでいく、それが結婚式です。

当然初めてゆえに分からない事だらけ。

この記事では、年間約100組のパーティーコーディネート、会場見学では年間約250組のご案内をしてきた元プランナーが、「結婚が決まってから式場見学までに準備すべき事」をご紹介します。

この記事ではこんなお悩み、疑問を解決します

・式場選びはどんな順番で準備するのが良いんだろう?

・式場見学をする上でどのような点に注意すれば良いんだろう?

・結婚は決まっているけどどのくらい前から見学に行くべき?

・二人とも押し負けしてしまう性格なので不安

6つあります!「式場探しをする前にやっておくべきこと」

「結婚式を挙げるのなら先に会場見学」となってしまいがちですが、ちょっと待ってください。

結婚式は新郎新婦の為でもありますが、両家の為でもあり、事前に確認しておく事があります。

更に、会場見学は何度も行くと損をしてしまいます。

というのも、ほとんどの式場で「初回来場限定特典」がある為です。

この特典は2回目以降の来場での成約では本当に適応されない場合が多いので注意が必要です。

時期や条件によっては50万円分もの特典を逃してしまうなんてこともあります。

新婦様だけで確認がてら本命の会場を見学しに行く、という事は控えた方が良いでしょう。

式場見学では細かい部分までヒアリングがあって、それらの項目がある程度揃って初めてお二人に合った提案が出来ますし、それによりお二人専用の見積書が出せます。

結婚が決まって式場見学をする前にある程度準備しておくことがありますので、最低限こちらの6つの準備を済ませておきましょう。

①結婚式の時期をいつ頃にするか

こちらはお二人が好きな季節やゲストが過ごしやすい季節などを優先して決めてももちろん構いませんが、両家の親族への確認も忘れずに行っておきましょう。

式場見学の時期のオススメは約1年前です。

ゼクシィ結婚トレンド調査 2020(159ページ目)のアンケート調査では、平均9.7ヶ月前に式場見学を始めるお二人が多いようです(※データは首都圏版ですが数字は全国の推計値です)。

しかし、ここで1年前からの式場見学をオススメする理由は下記の通りです。

・希望日程が空いている確率が高い為、選択肢が広がる

・当日の季節感、会場の雰囲気、植木などの状態を肌で体感できる

・試食では季節の食材を使った、会場ならではの季節感の取り入れ方を確認できる

そういった意味で式場見学は当日から約1年前に行っておくのがオススメです。

ゼクシィ結婚トレンド調査 2020(135ページ目)によると最も人気のある月は11月、次いで9月、10月と秋に集中しています。

2月が全体4位の人気月となっていますが、業界全体で閑散期となっている為、価格面でのメリットが大きい特徴があります。

更に時期については「土曜日、昼から挙式、大安」など人気の枠は一番最初に埋まってしまう為、時期や挙式時間、お日柄に強いこだわりがあれば1年以上前から式場見学をスタートされることをオススメします。

ちなみに人気がある日の要素は下記の通りです。

人気がある日の要素

・土曜日(昼以降の時間枠)
・日曜日(夕方までの時間枠)
・祝日(毎年休みの為記念日にしやすい)
・3連休の中日
・大安、友引
・仏滅(日柄を気にせず予算重視の方には人気)
・11月22日(いい夫婦の日)

②エリアを決める

エリアについてはこちらの4つで検討する場合が多いです。

① 二人の居住地(職場)エリア

② どちらかの地元

③ 高齢やケアが必要な親族を優先したエリア

④ お二人が遠距離の場合や地元が離れている場合の中間地点

仕事関係の参列者がいらっしゃるかどうかで検討エリアが変わってくる場合が多い印象ですが、こちらも両家で話をして頂き、エリアを決めてから式場見学の予約を入れるようにしましょう。

オススメはお二人の思い出がある、もしくは再び訪れる場所、エリアです。

理由は、結婚式は一過性のものではなく、その後も家族が生まれた場所として記憶にも記録にも残るからです。

地元エリアであれば、将来子供と一緒に地元に帰省した時に「ここが私たちの家族が生まれた場所なんだよ」と教えてあげられます。

毎年帰省するなら、毎年結婚当初のお二人の愛のカタチを思い出すキッカケにもなります。

異動先の職場の近くであればもう一度訪れた時に、その時の仕事の状況や夫婦の出会いを思い出す事ができます。

ですので、どうしてもそうしなければいけない場合を除いて、中間地点はオススメできません。

その場所には思い入れがありませんし、式場がなくなってしまった場合は記憶も薄れていってしまう為です。

③大まかな参列人数を把握する

仕事関係、友人、親族などに分けて2人でリストアップをし、人数を確定させていきます。

プランナーの時は参列人数を決める際によく「親族はどこまで招待するものでしょうか」と質問を受けました。

これについての結論は、「お二人が招待したいか」という点と「両家の判断次第」、という回答になります。

いとこであっても関係性や親密性はお二人と親族にしか分からない所がありますし、結婚式では遠い親戚は招待してはならないというルールもありません。

またお二人は招待しなくてもよいと判断した後でも親族の意見で結果的に招待する事になる、というケースはよくあります。

式場見学では会場の最大収容人数を考慮する必要がある為、この段階で招待するかどうか悩む場合は人数に含めることをオススメします。

また、親族や友人の未成年、お子様も忘れずに人数にカウントしましょう。

④衣装のイメージ

衣装はそれぞれ下記のシーンで着用するケースがあります。

・挙式の時
・披露宴入場の時
・お色直し入場の時
・二次会の時

こちらはお二人で何着着られるかによって見積書の内容が変わりますのである程度イメージしておきましょう。

「衣装はそのままでヘアチェンジだけしたい」
「ブーケ、ブートニアだけ変えたい」

など具体的にイメージがある方はそのイメージも見積書に反映させる為にメモなどで記録しておきましょう。

⑤お互いの好きな会場のテイストと優先順位をすり合わせておく

情報誌や会場ホームページなどを見ながらお互いの好きなテイストのイメージをすり合わせておくと式場見学へ行った際にスムーズに話が進みます。

また、この段階でお互いの「優先順位」を分かっておく事も重要です。

「式場の雰囲気よりもバリアフリーかどうかが重要」
「披露宴会場よりも挙式会場の雰囲気が重要」
「貸切のようなプライベート感がないと嫌」

などお互いの優先順位は実際話をしてみないと分からないものです。

だいたいのお二人は「え!?そんな事思ってたの!?」と相手に対して思う項目が一つはあります。

それが式場見学後、例えば新婦様はその会場で決定したいと思っていても、新郎様の青天の霹靂発言により式場探しが振り出しに戻る、というようなお二人をたくさん見てきました。

なのでしっかり時間をとって、お互いの好きな雰囲気と優先順位を話し合うようにしましょう。

⑥予算感を算出する

結婚式全体の費用は、お二人のこだわり(お料理や演出等)によって変わってきますが、ざっくり相場感を持つ事は出来ます。

式場からの請求額 – ご祝儀額 = 実質負担額

単純に計算すると実質負担額は上記の通りですが、この他にもかかる費用があります。

・結納 … 5〜10万円
・婚約指輪 … 20〜30万円
・結婚指輪 … 10〜20万円
・ウエディングフォト … 10〜20万円
・美容 … 5万円未満
・新婚旅行 … 50〜70万円
※2019年ウエディングパーク調べ

その他お車代や宿泊費、受付御礼、二次会幹事御礼、お子様や特定の方へのプレゼント代などもあります。

概ね交通費(お車代)は片道分、宿泊が伴う場合は宿泊費のみ、受付御礼は一人¥3,000程度、二次会幹事は現金ではなく会費無料にする、などが目安です。

不安な場合は、先に結婚式を挙げた友人(共通の友人が参列するならなお良し)や最近結婚式を挙げた親族などにヒアリングすると良いでしょう。

かかる費用に関してはこちらを参考に計算してみてください。
「結婚式の費用ガイド」※ウエディングパーク調べ

式場見学の種類について

以上の6つの項目を確認できたら、いよいよ式場の見学予約を入れます。

ひとことに「式場見学」と言っても様々な種類があり、会場の見学環境や体験できるサービスの内容も違ってきます。

・会場見学のみ
・試食つき会場見学
・ブライダルフェア
・模擬挙式、模擬披露宴
・ヘアメイク体験付き
・衣装体験&写真撮影付き

など様々な種類がありますので、特にこだわりたい内容が含まれているフェアに参加するとよいでしょう。

オススメは下記の3つです。

・ブライダルフェア
・仏滅の日曜日
・連休最終日

後2つの日程はだいたい規模の大きいフェアを入れている会場が多いですが、当日の挙式件数が少ない為、ショールーム用に装飾が施された会場を見学できる可能性が高いです。

しっかり会場の下見ができるという点でオススメです。

フェア参加特典などもありお得になるケースが多くある為、基本的にはブライダルフェアと名前がついている見学会に参加するようにしましょう。

式場見学は1日1会場、3会場での比較がオススメ

1日1会場というのは単純に1会場接客を受けるだけで非常に疲れるからです。

3時間から長くて4時間程になると2会場目の話はあまり集中して聞くことができず、帰ってからもどっちの会場の話だったか分からなくなります。

ですので1日1会場集中して見学し、感想や良い点、悪い点などをまとめておきましょう。

また、式場見学は3会場以上回るとほぼ迷子になります。

「あの会場のAは良いけどBが気になる…」
「でも別の会場はBが良いけどAが気になる…」

となります。

先ほどの優先順位が明確になった上で絞られた3会場以外に良い会場は見つかりません。

ですので、事前に調べた段階での3会場の1位〜3位までの順位を決めてそれ以上は見学しないようにしましょう。

そしてここで最も重要な事は

3位の会場から順番に予約して、本命の式場見学は一番最後にする

という事です。

理由は下記の通りです。

・本命の会場に別の2会場の見積書を持参できる(交渉に使える)

・前2つの会場見学を通してお二人の意見がまとまってきている

・会場見学で確認すべき部分が明確になっている

・だいたいの流れがわかる為ストレスが軽減される(正しい判断ができる)

ご覧いただくとわかる通り、良い事しかありません。

また、「見学するだけだけど二人とも押し負けする性格だから不安」という方も、先の2会場では「(本命の)Aという式場見学を1週間後に予約しているのでそこを見るまでは…」と逃げる事ができます。

さらに「押し負け」に不安がある方はお二人の共通の知り合いや親御様に同席して頂くと良いかと思います。

これはその方にはっきり断ってもらうという意味ではなく、お二人以外の関係者が接客対象となるだけで、接客する側は非常にクロージングしにくい事実があります。

最終的な決裁者であるお二人だけなら、その場で決定できる為のトークやお二人の感情を高める誘導などができますが、中立的な第三者がいると、それがなかなかできないので決定に至る確率はグッと下がります。

なのでこのような不安がある方は別の方に協力してもらうと良いと思います。

今回の記事では、結婚が決まって式場見学をするまでにやっておくべき事をご紹介しました。

また別の記事でこの後の式場見学の中での確認事項や注意点などをご紹介させていただきますのでよろしければそちらもご覧頂ければと思います。

ご覧頂いたお二人の結婚式がベストな方向に進みますよう心からお祈り申し上げます。

最後までご覧頂きありがとうございました。